
海と風に導かれて
ゆったりと海に浮かんで、あれやこれやとのんびり考え、時が過ぎる。
自然に触れることで自分の中に停滞していたエネルギーが風と共に流れはじめる。
南の海みたいに鮮やかな世界ではないけど、この海が一番落ち着く。
波に乗ることはもちろん、水面をクルーズしたり、フィッシングを楽しんだりと、
様々な遊びが無限に広がるアウトドアスポーツ、スタンド・アップ・バドル、通称SUP。
青い空と暖かい風が吹く、自然豊かな男鹿半島でのSUPは、誰でも気軽に楽しむことができる。
海の上を歩く
海の水面を浮力のあるボードに立ち、パドルを漕いで進む。
陸では絶対味わえない気持ち良さと感動が体験でき、川や湖でもできるのがこのアウトドアスポーツの良い点だ。
現代のSUPの原型になるものは、海を移動する手段として、魚を獲る手段として、
およそ何千年も前から古代の人々に使われてきた。
現代のSUPのスタイルはハワイで海を楽しむ人々によって始まり、後に世界中に広まった。
そんなSUPで、浜から少し漕いでみると、海から眺める海岸線には新鮮な感動を覚え、
波に揺られながら、ボードの上にいると、瞑想をしているような、感覚が体験できる。
陸からは近づけない野生的なロケーションに接近できたり、洞窟の中にまで入っていけることも。
広々とした海をゆったり漕ぎ進むことに喜びを覚え、慣れてくると沖の無人島も目指せるようになる。
男鹿半島の海には美しいフィールドは無限にあり、海の上を自由にトリップできる感覚に浸っていく。
SUPの大いなる魅力
SUPの魅力は、とにかくボードの上に立ってみるとわかる。
立つやいなや、前に視線を移すと、最初に気付かされるのは、目の前の視界だ。
そこには道路もなければ、歩いている感覚とは少し違う。
まるで空中にでも立っているような不思議な感覚だ。
波と一体になる動きから自分もまるで海の呼吸に入っていくような錯覚も覚えてくる。
今度は下に目を移すと、海底の様子が見渡せる。
そこでは足元で走り去っていく小さな魚の群れや、
ゆっくりとしたリズムで揺れる海藻が、生き生きとしているのが見ることができる。
普段陸から海を眺めていることとは違い、驚くほどSUPの上では海の世界の見え方や感じ方が変わっていることに気づく。
またボード上に寝そべったり、空を流れる雲を眺めたり、座ってヨガをしたり、思い思いのゆったり時間を過ごせることも魅力の一つだ。
SUPは全身をバランス良く使うアウトドアスポーツなので、日常的に楽しめば楽しむほど
体がバランス良く引き締まり、シェイプアップや日々のトレーニングとしても最適だ。
もちろん海でのアクティビティをすることによって、あるがままの自分でいることの大事さを教えてくれるし、
自然観を深めながら、自然と対話をしながら、海への親しみが湧いたり、自分自身のことを知ることができる。
何キロもツーリングしたり、釣りもしたりと様々なスタイルに応用できる自由度の高いアウトドアスポーツ、SUP。
日常的にいけないような海岸線の入江や、普段着目しないような場所をSUPで行き、海のことをもっと知る機会が増えていくかもしれない。